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2008年の環境家計簿


 環境家計簿をつけはじめ、根拠となるCO2排出量のデータが、必ずしも精度の高いものではないことが分かった。使うデータにより、単に燃焼伴うCO2排出量であったり、製造や運搬に伴うCO2排出が考慮されていなかったりと、何が本当の意味で環境負荷を低減できるのかという疑問を感じている。しかしながら、何かにシフトさせるというよりも、単に減らすという意味合いにおいては、環境家計簿の役割は捨てたものでもない。今の実態を把握でき、電気代を減らそう、ゴミを減らそう、ガソリン代を減らそうといった、削減目標に向かってまい進できる。
 2008年については、試行錯誤であり、CO2排出係数も我が家の住む地域の実態を反映できていない。とりあえずは、CO2排出係数をなるべく大きな値をとって、厳しく計算してみた。

(1)ゴミ

可燃ごみ:週1回平均2.5kg10kg/月で計算。実際は8kg程度。
生ごみ :コンポストして、家庭菜園で使用。
プラごみ:週回平均500g2kg/月。不燃ごみ、粗大ゴミ等を含めて多めに計上。
     レジ袋はもらわず、マイバッグを持参。トレイ、ペットボトル(極力買わない)はリサイクル。

その他 :雑誌類、牛乳パック、ダンボール、家電はリサイクル。



(2)自動車

自動車のCO2排出量は恐ろしく多い。ビッグホーンのディーゼル車に17年間乗り、16万キロ強走行している。
ほとんど使用していない年代の新しいガソリン車の方は、
2007年に一時抹消している。
普段使用しているディーゼル車は、
2008年に一時抹消した。
これは、
2009年に長期の旅へ行く為でもあるけれど、自転車生活移行への予行も兼ねている。
フェリーと航空機を使用した北海道旅行は、日常生活に含めず別途計上している。その他のショートトリップは、日常生活に含めて計算。


(3)2008年環境家計簿(大人2名世帯)

(4)考察

<月平均と増減について>

 電気とガスは季節変動が大きく、自動車については給油した月に計上している為、振れ幅が大きい。また、LPGも充填した月に計上している。
 2008年は原油の高騰により、電気、軽油の価格上昇が影響している。

 電気の月平均は445kWh、10,339円(東京電力)
 LPガスの月平均は3.42m3(約7kg)、1,855円


 電気とガスは節約できる余地があり、2009年は10%の削減を見込む。但し、私は長期海外渡航に出かける為、効果は帰国後の2010年春以降のデータを見なければ分からない。



<2008年日常生活CO2排出量>

 年間CO2排出量   3,830.723kg-CO2
 月平均CO2排出量   319.227kg-CO2


 家庭の一人当たりの年間CO2排出量全国平均2,100kg-CO2×2名=4,200kg-CO2(大人2名世帯)に比べ、旅行を含めない場合の2008年日常生活の年間CO2排出量3,830.723kg-CO2は約91%に留まっている。全国平均の月当たりCO2排出量は大人2名世帯350kgなので、約30kg少ない計算になる。



<2008年自動車を除いた日常生活のCO2排出量>

 2008年自動車を除いた日常生活の年間CO2排出量は3165.91kg-CO2
 2008年自動車を除いた日常生活の月平均CO2排出量は264kg-CO2


 2008年自動車の年間CO2排出量664.813kg-CO2を、2008年日常生活の年間CO2排出量3,830.723kg-CO2から引くと、2008年自動車を除いた日常生活の年間CO2排出量は3165.91kg-CO2となる。これは、Secology of Lifeで計算した2009年1月の季節変動補正前年間CO2排出量推定値2952.72kg-CO2を上回り、季節補正後の2,500kg-CO2に比べて2割以上多く排出している。
 月に換算すると、2008年自動車を除いた日常生活の月平均CO2排出量約264kg-CO2は、Secology of Lifeで計算した2009年1月の季節変動補正前CO2排出量推定値246.06kg-CO2よりも多く、季節補正後の推定値208kg-CO2に比べて56kg-CO2も多く排出している。これは、2009年の電力使用量132kW、又はLPガス約8.6kgに相当する。原因は、2008年は夏の冷房に15%(年間445kWhに対して約67kWh)多く電力を使いすぎたのと、LPガス使用量が5%(年間85kgに対して約4.25kg)多く使用している為と思われる。目標はSecology of Lifeで算出した月208kg-CO2。2008年比20%強の削減になるけれど、電気・ガスの節減、実測によるゴミの減量により、結果を出す予定。



<2008年北海道旅行を加えたCO2排出量>

 自動車:軽油 333L×CO2排出係数2.62=872.46kg-CO2
 フェリー:大洗~苫小牧 片道 39(g-co2/トンキロ)× 1112 (km) × ビッグホーン2 トン = 0.086736 t-co2 = 86.736kg-CO2[日本長距離フェリー協会より]
       大洗~苫小牧往復 173.472kg-CO2
 航空機:羽田~釧路往復 246kg-CO2[JALカーボンオフセットより]

 合計CO2排出量 : 1,291.932kg-CO2

 
2008年日常生活の年間CO2排出量3,830.723kg-CO2に含まれていない、北海道旅行のCO2排出量1,291.932kg-CO2を足すと、2008年の総CO2排出量は5122.655kg-CO2となる。月平均は426.89kg-CO2
 旅が占める割合は約25%となり、家庭の一人当たりのCO2排出量全国平均2,100kg-CO2×2名=4,200kg-CO2(大人2名世帯)に比べ、922.655kg-CO2(約22%)多く排出している。



<実際の使用年数と走行距離から計算した、自動車のCO2排出量>

 実際の使用年数と走行距離から、自動車を年間1万キロ走行したと想定しているSecology of Lifeの計算では、自動車は月平均272.48kg-CO2を排出し、年間3,275kg-CO2を排出と計算した。これには長距離の国内旅行が含まれているので、日常生活での走行距離は不明。



<2008年単年度と、実際の使用年数と走行距離から計算した、自動車のCO2排出量比較>

 2008年日常生活の月平均CO2排出量319.227kg-CO2と、上記の実際の使用年数と走行距離から計算した自動車の月平均CO2排出量272.48kg-CO2とを合わせた、2008年月平均のCO2排出量591.707kg-CO2よりも、2008年だけで計算した2008年月平均CO2排出量推定値426.89kg-CO2は、かなり低い値となっている。
 これは、2008年が相対的に走行距離の少ない年であったことが原因で、2008年の軽油使用量は、日常生活とショートトリップに284L(約2300km)、北海道旅行に333L(約2,500km)、年間走行距離約4,800kmと、例年の半分に留まっている。それでも全国平均を約22%も上回っている事実は、旅のカーボンニュートラルを実現しなければ、チームマイナス6%どころか、プラス数十パーセントになってしまうことを示している。
 逆に考えれば、旅で排出するCO2をカーボンオフセットしてしまえば、現状の生活でも全国平均よりも10%近く低く抑えられる。更に、車を使わない2009年のCO2排出量から考えば、全国平均より30~40%も低く抑えることができる可能性も見えてくる。しかし、全く車を使わないことは(私の場合)困難であるから、カーシェアリングや今後出てくる電気自動車やハイブリッドカーも視野に入れ、マイナス10数%は達成したい。